NV-FS900はバブル時代のビデオデッキ。その中身は、現代では到底考えられない贅沢な作りだ。今回はその全貌をご紹介したい。
フロントパネルはセンス良くまとまっており情報は黄色のドット表示になっている。電源を入れると時間帯に応じて、HELLO! GOOD MORNING! などというテロップが表示される。
裏面。大型のインシュレータが目立つ。この裏フタはなんと制振鋼板でできている。
裏フタを取ったところ。真ん中に見えるのは駆動系の回路。インシュレータは格子状の枠に接続され、全体の重量を支える構造。格子の裏にはそれぞれ別の部屋があり、機能別に回路が分離されている。
天板を取るためにサイドパネルを取ってみたところ。このサイドパネル、比重の高いプラスチックでできていて重く、叩いても響かない。パネルの内側には吸音材が貼ってあった。
天板を取ったところ。これも制振鋼板でできていて、叩いても響かない。
メカはセンターに配置されており、分厚いアルミダイキャストのベースにプロアモヘッドが乗っている。
プリント板は右側は映像系の回路、左側はオーディオ系の回路、上は電源部の回路というように明確に分離されている。上にちょっとはみ出しているのはヒートシンクのカバーだ。今回問題のある映像系のプリント板を持ち上げたところ・・・
げげっ! いったいいくつのプリント板があるのだろう。
数えてみると、左側面にベース板があって、これに前後1枚、水平3枚、合計6枚もの板がくっついている。
これは裏側から見たところ。高そうなハイブリッドICや、小さいプリント板がさらにくっついている。
プリント板をよく調べてみたが、半田不良ではないようだ。しかし、こんな凝った作りのビデオは今時あり得ないだろう。このビデオデッキ、修理に出した後ヤフオクを経由して新たなオーナーに渡っている。
<参考購入先>
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