神社は「お祓い」というサービスを提供している。お祓いとは何だろう。その昔、病気は悪霊が取り憑く事で起こると信じられていた。お祓いが「病気の原因である悪霊を取り除く儀式」とするならば、物理現象ということになる。
悪霊を信じない人には「非科学的」に映るが、理屈の面から一つだけ説明できることがある。
お祓いの効果
神仏を信じる人にとって厄年は「驚異」に感じ「不安要素」となる。「お祓い」の効果とは、その不安を払拭して「安心」を得ることだ。
もし厄年を不安に思う人が「お祓い」をしないかったらどうなるか。おそらく、お祓いをしなかったことに不安を感じてその人の「行動」に変化が起こる。メンタル的に落ち込んだ心理状態が続くことで、病気や不運を招きやすくなるだろう。
結局のところ、「お祓い」とは本人のメンタルを改善するための精神療法であり、不安を抱く人の「不安を祓う」ことが目的だ。
悪いことをするとバチが当たるのはなぜか
「悪いことをするとバチがあたる」といわれるのも同じ理屈になる。「悪いこと」をした後、段差で転んだり、頭をぶつるなどの痛い思いをすることがある。これは、神様があなたの行動を意図的に操作している、のではなく「悪いことをした」という罪の意識が精神状態を不安定にさせ、注意力を散漫にさせる為に違いない。
どんなに悪いことをしても罪の意識を感じない人には、このような「バチが当たる」ことは無いことも想像つく。
厄年を不安に思わない人には無意味
従って、厄年を不安に思う人は、お祓いを受けた方がよいし、私のように神仏を信じず、厄年を何とも思わない人は受ける意味がない。そんなものにお金を払うのは「無駄」と思うだろう。
そもそも厄年とは、一般に大病・災難を患う確率の高い時期を当てはめた物。これに対する「お祓い」は、対象者にとって確かにメリットのあるサービスといえる。
お祓い、お葬式はビジネス
神社にとって厄年やお葬式はビジネス。厄年の前後にある「前厄」「後厄」などは、葬式後の「回忌」のように、収入の機会を最大限活用するために作られた仕組みにも見える。それが本当に必用かどうか、よく考えてお願いしたほうが良い。
葬式にかけるお金もほどほどに
葬式とは死んだ人のためではなく、自分や家族の心の整理のためにやるもの。作るお墓も同じ。お金をかけても死んだ人には通じない。
私は自分の子供にこう言っている。「葬式やお墓にお金をかけないように。そんなことしてもパパは喜ばないよ。自分が死んだら、焼いたものをその辺にブチまけて終わりでもいいんだよ」
お金をかけすぎたせいで、今後の生活に支障をきたすのは本末転倒。自分にとって納得いくものができればそれで良しとしておきたい。
結論~悪霊の正体とは
お祓いが「不安を祓う」行為ならば、「悪霊」とは、自分の心に生じる「不安要素」そのものに違いない。
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