情報管理ツール InfoStudio Tips4~パスワードと電話帳を管理する

 パスワードは4桁、8桁、記号を混ぜる必要があるもの等、様々です。「合言葉」が必要なサービスもあります。これらをすべて記憶するのは困難になりました。これらをすべて解決する管理方法があります。

 

 パスワードは次の要件を満たすことが望ましいとされています。

・名前や生年月日など個人に関連する文字を使わない。
・辞書に載っている単語を使わない。
・記号を含めて複雑な形にする。
・登録ごとに違うものにする。
・定期的に変更する。

するとますます、管理が困難になります。大抵は覚えやすいパスワードを考えて使い回ししているのではないでしょうか。

 InfoStudioを利用すると無数のパスワードを一括管理でき、自分で覚えておく必要がありません。上記要件を満たす運用も可能です。基本的なやり方はこれまでと同じ、テキストファイルに情報としてパスワードを記録していくだけです。

 「そんなことメモ帳でもできるのでは?」そう思う人もいるかもしれませんが、何をどこに記録するにしても、素早く目的の情報を引き出す仕組みとセットでなければ役に立ちません。

 

 例えば、パスワードと電話帳記録のために、次のようなテキストファイルを用意するものとします。

ID.txt (パスワードや銀行口座などのアカウント情報を記録するファイル)
TelDB.txt (電話番号やwww,メールアドレスを記録するファイル)

具体的な操作は次の通りです。

 

【情報の記録】
(1)InfoStudioで新しいワークシートを開きます。
(2)1行目に ID の2文字を書きます。
(3)2行目から情報を好きなように書いていきます。
(4)書き終わったらファイルを保存します(ID.txt という名前のファイルが作られます)。
新しい情報は先頭から記録していきます。一度保存したら1行目のIDは消してしまってかまいません。

 

【情報の検索】
 見出しリストの機能を使います。ID.txtを表示して、見出しの文字列入力BOXに文字の一部を入力する①と見出しリストに検索結果が現れますので、それをクリックします②。するとID.txtの該当項目が表示されます③。目的の情報を得るために必要な手間はこれだけ。時間にして僅か数秒です。

見出しリストを使って検索する例

 左はゆうちょ銀行の例。パスワード以外にも合言葉の登録が必要なケースもこれでバッチリ。

 InfoStudioは基本的に常時起動しておきます。検索手段は他にもありますが(Ctrl+Fなど)、通常はこれで十分です。

 

タグジャンプの活用例

乱数表などテキスト表記できない情報はスキャナで取り込んでリンクを貼り、ジャンプできるようにしておきます※。

リンクはタグ機能を利用しています(ファイルの先頭に「Tag:」と書くだけです)。

 

※生の画像データに不安を感じる人はパスワードロック可能なアプリケーションに画像貼り付けて保存し、そのファイルにリンクを貼ります。InfoStudioはこのように自分で使い方を発展・工夫していけるソフトです。

 

この方法のメリットは次の通りです。

・理想的なパスワード管理が可能になる。
 個々のパスワードを覚えておく必要がありません。どんな複雑なパスワードでも問題ありません。
・覚えるパスワードが少なくて済む(Windowsログオンと、バックアップ分のみ)
・重要な情報を2つのテキストファイルに集約できる。
・バックアップが容易

 

【セキュリティ対策】
第三者の閲覧はWindowsのロックで防ぎます(退席時にWindowsキー+L)。記録するテキストファイル名は「パスワード」「電話帳」など中身が簡単に類推できる名前は避けた方が良いでしょう。
拡張子を .zzz とか訳のわからないものにしておくとさらに隠ぺい効果があがります(時系列ファイル・マネージャーの設定でこの拡張子を登録しておけば、InfoStudioの中だけで普通に使えます)。

 

【無くさないための工夫】
 暗号化できるUSBに書き込んで複数の場所に分散させるか、クラウドサーバーなどに放り込んでおきます。
 私は他のデータも含め定期的に2枚のBDにコピーし、1枚を実家に、1枚を自宅に置いています。第三者が見る可能性がほとんど無い場合はこれで問題ありません。気になる人はID.txt だけ暗号化すれば十分でしょう。

  ID.txt は命の次くらいに重要な財産になります。震災や津波でパソコンが全壊しても、これさえ無事なら元の生活に容易に復帰できると思います。

 

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