人工知能とは、機械学習して作った演算器の一種です。近年、その演算器の一つ、深層構造をもつニューラルネットワークの学習ができるようになって話題になりました(ディープラーニングと呼ばれています)。
機械学習とは、演算器の中にあるたくさんのパラメータを、大量のデータを使って強引に求めてしまうこと、といっていいでしょう。この計算をするためには、相応の演算能力が必要です。
株式や為替相場への適用は古くから研究されていましたが、データが入手できなかったり、演算能力の高いPC(GPU)がなかったため、なかなか出来ませんでした。これが出来るようになったのは、つい最近のことです。
未来予測は可能か
相場の先のことはわかりませんが、直近の未来、例えば一つ先の時間足なら何となく予測できそうです。この演算器のパラメータは、大量のデータを使って機械学習により求めることが、今できます。
こうしてできたのが、iMRAIです。
iMIRAIで得られるのは、それっぽい予測線と、±1σの信頼領域だけです。±1σの信頼領域は「68%の確率でこの中に入りますよ」ということを示す範囲です。
iMIRAIを表示させると、この信頼領域の広さに驚くかもしれません。でもこれが、この世界の実態です。
長期トレンドほど予測しやすい
相場の世界では、短期の上下動ほど予測しにくくなっています。それは時間が短くなるほど、ランダムに近づくためと考えられます。
たまたま当たることもありますが、それはチンパンジーのダーツ投げ[1]と大差ありません。回数を増やせば勝率は限りなく5分に近づき、取引コストの分だけ負ける結果になることが想像つきます。
しかし長期トレンドはある程度信頼できる場合があります。iMIRAIを利用する場合は、長期的なトレンドをみることが、一つのポイントになりそうます。
バイナリーオプションへの適用
この取引では、一定時間後、上がるのか下がるかを予測しますので、トレンドの未来予測は、この取引において役立つはずです。
長期的な予測をもとに、トレンドに逆らわないようにすることが、勝率をあげるためのコツといえます。
人工知能の限界
ランダムな市場の未来予測は、いくら人工知能といえど無理です。
iMIRAIですべての市場、時間足の予測ができるわけではありません。特に市場参加者の多いUSDJPYやGBPのペアは機械学習で答えが見つからない時間足が多い結果でした。これは相場がランダムに近いことの裏返しと考えています。
それと、短い時間足は十分長期のデータがありませんので、あまり信用できないかもしれません。
結局iMIRAIも、「少し未来のことを知るために何か参考になるものがないか」そんな場合に少しだけ役立つツールです。
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