故障しにくいPC電源ユニットの選び方

 最近パソコンから「チリチリ」「ジージー」音がする。負荷が増えると突然電源が落ちてしまう。調べてみたら電源ユニットが原因だった。この電源は2年前に買ったサイズ社のもの。店頭で「BCN何年連続受賞」という印刷が目を引く超売れ筋商品だった。

 

壊れたPC電源の基板を取り出してみた様子 電源のウイークポイントというと世間ではコンデンサやファンが取り上げられることが多いが、分解したところこれらの部品に問題はみられなかった。コンデンサは国産ではないが部分的に105℃のパーツが使われていた。

 

 基盤の材質は一見ガラエポに見えるがそうではない。基材がなく簡単に割れてしまう安物。実装密度は異常で部品が隣と干渉して斜めになっている。コストを優先して筐体のサイズに余裕をみていないようだ。

 

 

基板裏のプリントパターンが剥がれている様子 プリント基板をひっくり返してみると不良箇所が見つかった。一応パターンは繋がっているので今回の原因かどうかはわからない。

 

サイズ社の電源から出ている電源ケーブル先端のプラグ 中身の品質以前にサイズ社の電源はコネクタにも問題がある。差込が甘くすぐに抜けてしまうことだ。

 

 いずれにせよ中身を見てしまうとサイズ社の電源は二度と買えない。安いものにはそれなりの理由があるということだ。

 この電源は「BCN何年連続受賞」という印刷が目を引く商品だった。BCNとは年間販売台数のランキングを表すもの。私は今回のトラブルで、電源の品質とBCNの表示とは、関係がないことを学んだ。

 

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