ヒートテックを着てみて、肌に刺激を感じたり、「かゆみ」を感じた人はいないだろうか。問題は肌着に限らない。夏に冷感敷パットを買ってみたら、やはりかゆい。どちらも「せっかく買ったものだから」と我慢して使い続けると、刺激感で眠れず、肌を掻いて傷だらけ。どうしてこういうことが起こるのか。素材の観点からこの原因を調べた結果と、刺激の少ない素材の選び方をご紹介する。
ヒートテックとは何か
ヒートテックと言うのは2003年に登場したユニクロの新商品。レーヨン、アクリル、ポリエステル、ポリウレタンを組み合わせて保温性を高めたもので、高機能インナーとして大ヒットした[1]。レーヨンは、人体から出る水分を熱に変える「吸湿発熱繊維」として知られる。同じような商品を他社も展開しており、例えば、グンゼの「ホットマジック」、トップバリューの「ピースフィット ウオーム」がある。
なぜ肌に刺激があるのか
ヒートテックに使われている化学繊維は、「硬い」特徴がある。それが肌に刺さって、刺激やかゆみを与える、と考えられる。
硬い繊維も肌に刺さらなければ問題ない。例えば、ヒートテックの一番低いグレードは裏地の表面が比較的滑らかなため被害が少ない。EXTRA WARMなど、グレードが高いものはアウト。
いくら温かくても健康被害が出るようでは本末転倒。「買ってはいけない」肌着である。
素材の硬さと熱伝導率
肌の刺激(刺激小←→刺激大)の順は次の通り。
天然繊維(シルク、木綿)、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、麻、ポリウレタン、ポリエチレン、アクリル
肌が敏感な人はナイロンまでだが、化学繊維は織り方によって刺激を感じる場合があるので、まったく安全というわけではない。
熱伝導率(冷たい←→温かい)は次のようになる。
天然繊維(シルク、木綿)、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、麻、ポリウレタン、ポリエチレン、アクリル
冷感を重視した夏物のマットには、ナイロン、麻、ポリエチレンが使われている。ナイロンは問題ないが、麻とポリエチレンは肌の刺激になるから注意したい。
結局、何を選んだ対いのか
夏に涼しく過ごしたい
ナイロンやレーヨンで出来た商品を選ぶ。
冬に暖かく過ごしたい
木綿などの天然繊維、ポリエステルで出来た商品を選ぶ。
選んではいけない素材
肌が敏感な人は、麻、アクリル、ポリエチレン、ポリウレタンが入った商品は、絶対に選んではいけない。「アクエチウレ」と覚えるとよいだろう。
<参考>
この商品は木綿とポリエステルで出来ているが、まったく肌に刺激感がない。
お客様の相談窓口はどこ?
ユニクロには意見要望のわかりやすい受付窓口がない[2]。顧客の意見を積極的に聞く姿勢がない会社は、対応も期待できない点で共通することを、あらためて確認した[3]。
<参考購入先>
1.2017年ヒートテックについて
2.ユニクロ
<関連記事>
3.お客様のストレスはMAXに!~ブラックサポートの問題