PCケースは給気より排気が勝つ負圧タイプが多い。そのため意図しない隙間から空気を吸い込んで埃が溜まる。カードスロットやUSB端子に埃が詰まって接触不良になることも。この問題をとりあげ、改善策を考えた。
負圧ケースの問題点
写真はケースに内蔵したPCMCIAカードリーダーの内部。ケースの換気が背面ファン1つだけだった昔はケースが負圧になり、このように内部がホコリだらけになることが多かった。
コネクタ部分にホコリが詰まると接触不良になる。私はこの問題に頭を悩ましていた。CDドライブも同じように内部に埃が入ってレンズが汚れやすかった。
写真は負圧換気しているケースのフロントパネルを外したところ。埃だらけ。奥に見えるのは縦置きにされたHDDドライブ。
改善策
1.「押し込み」ファンを設置する
フロントファンを設けると負圧が解消されて問題が軽減する。しかし埃を捕集するためのダストフィルターが併設されることが多い。
フロントファンにダストフィルターをつけて運転していると、次第にフィルターが埃で目詰まりして吸気量が落ちる。すると再びケース内部が負圧になり、隙間から空気が浸入するようになる。
フロントファンの手前にあるダストフィルターが埃を捕集する様子は、まるで集塵機のようである。
2.目が荒く厚みのあるダストフィルターを付ける
目の細かい薄手のフィルターはすぐに目詰まりしてしまう。目の荒いファイルタを使い、補修効率を「厚さ」で稼ぐ形にすればメンテナンスの頻度を大幅に減らすことが出来る[1]。
しかし残念ながら、そのようなダストフィルターが付けられるPCケースが見当たらない。
3.空気清浄機を設置する
空気清浄機を別途用意して運転する。
今のところ、一番よさそうなのがこれ。
この場合埃が入るが、素通りさせる。フィルターが無ければ目詰まりも起こらない。冷却にも有利になる。
埃の多い部屋では検討してほしい。
空気清浄機の選び方(参考)
空気清浄機を選ぶ際は、プレフィルターがついているものを選びたい。これがないと、メインフィルターに大小すべての塵が蓄積されて寿命が短くなる(安い空気清浄機がたいていこの構造になっている)。
空気清浄機は捕集能力より部屋の空気をよどみなく回せる能力の方が重要。いくら捕集能力が高くても、空気が循環しないのでは意味がない。
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