旅館で出される海鮮料理が不味いのはなぜか~観光地にある最悪のいけす料理

 伊勢志摩は漁港があり沢山の新鮮な魚介類が水揚げされている。「伊勢志摩の旅館に泊まれば、伊勢エビ、アワビののおいしい刺身や料理が食べられる」そう思うかもしれない。しかしほとんどの場合、期待は裏切られる。

 

集中して立ち並ぶ旅館の質は全部横並び

 2013年10月の連休は答志島の旅館に泊まってきたが、見てくれだけで味は酷いものだった。伊勢志摩はいくつかの旅館に泊まった経験があるが、ほとんどが横並び。リピートは考えられない。こうなってしまった原因は、お客様の満足より合理化を優先したせいだろう。

 

まとめ調理、揚げ物まで作り置き・・

 多くの旅館はその日に水揚げされた食材を朝早く買付けに行くことはせず、業者に納入させた食材を使う。エビやアワビの刺身は「いけす」に入っていたもの。

 調理は客に出す直前にせず、何時間も前にまとめて調理したもの。汁物や煮魚は作って冷蔵庫に入れておいたもの。酷いところは揚げ物まで作り置き。

 

最悪のいけす料理

 いけすにいる魚介類は新鮮といえるだろうか。魚介類の鮮度は死んでからではなく、採れた時間が基点になる。何日もいけすにいる貝やエビの味はかなり落ちている。

 伊勢志摩にはいけすの焼き貝を食わせる店が多くある。何件か回って食べてみたが、美味しいと感じたことはない。それでも商売が成り立つのは、多くの人が

「死んだ物より生きている物の方が新鮮で美味しい」

と考えるためかもしれない。いけすに長いこといる伊勢エビよりも、獲れたてのザリガニの方がよほど美味しいに違いない。

 

地元スーパーの食材に注目!

 私は伊勢に7年住んだことがある。その経験からすると、魚介類の味は次の順序だった。

採れたて > (採れたて冷凍 = 回転寿司 = スーパーの食材) >> (いけす = ガイド誌の旅館料理)

 伊勢市のスーパーで手に入る魚介類は驚くほど美味しい。おそらく流通経路がいいのだろう。地元スーパーでパックの刺身を買ってきて食べる。実はこれが、一番美味しい。

 

本当に良い店はガイドブックに載らない

 伊勢志摩には、味の良い評判の店がある。しかしそれらは地元のクチコミだけで知られ、旅行誌に取り上げられることはない。

 そのような店は個人経営の小さいところが多い。平日でも夕方になると行列を作るので、地元の人でも会社帰りでは、なかなか入れないところだ。

 

回転ずしで食事をしてビジネスホテルに泊まるのがベスト

 魚介類の味はその鮮度と適切な調理で決まり、値段は関係ない。海鮮で有名な地域に旅行して新鮮でうまいものが食べたかったら、旅館ではなくその地域の回転寿司に入るか、スーパーで刺身を買ってきてビジネスホテルの自室で食べたほうが、ずっとマシだ。

 

実例

豪華な見た目を演出する伊勢えび付き料理

 豪華な見た目を演出する伊勢えび付きお料理。ここは作り置きしたものをザッと並べてオシマイ。後から調理したものが持ち込まれることはなかった。

 翌日、朝食の味噌汁に伊勢エビのガラが入っていた。もしかして前日の残飯を再利用したのか?

 

遷宮の時の内宮の駐車場案内 ちょうど遷宮でフィーバーしているこの時期、伊勢神宮に接近するのはかなり困難。

 クルマは宇治山田の公共駐車場に停めて、旅館で駐車場サービス券をもらう。翌日クルマはそのまま停めて置き、宇治山田駅から電車で向かう。

 

 五十鈴川駅からバスが出ているが、バス路線が麻痺状態なので駅からは徒歩になる。それでも神宮に近づくにつれ人の密度が増加し身動き困難に。

 人の集まるところへ近寄るのは嫌いだがこれも家族サービス。疲れた。

 

 

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