2013年、遷宮に合わせて伊勢に旅行に行った時、ホテルグリーンパーク鈴鹿 ということろに泊まった。至れり尽くせりのビジネスホテルだったが一番感心したのは備え付けの枕である。二つ折りできる「折り重ね枕」だった。
そもそも宿泊の目的は疲れを取ること。そのために一番重要なアイテムは枕で、これがダメだと翌日に疲れを持ち越して旅や仕事に支障が生じる。
このホテルに備え付けられていた折り重ね枕は宿泊客のさまざまな頭に合うよう硬さや厚さを広範囲に変えることがでる。私はこのおかげでよく眠れて疲れを取ることができた。
この折り重ね枕、ホテルにとって理想のアイテムだが個人向けの場合も硬さや厚さをいろいろ変形できる特徴は便利だ。枕を選ぶとき、高さを測ってくれることがあるが、あまり参考にならない。なぜなら、
使用時の枕の高さは、ベッドの沈み差し引いたものになるから。
折り重ね枕ならどのような変化にも柔軟に対応できる。
私の頭は後頭部が出っ張っているため、上を向いたときに合う枕はかなり薄く、横を向くと頭が斜めになって首が痛くなりやすい。いままでチューブ、そば殻、ムアツ、低反発などいろんな枕を買ってきたが、どれもしっくりこなかった。
そもそも、均一な体圧分散を得るには、形が相手と一致していて、かつ「高反発」でなければならないはず。低反発や、パイプ、ビーズ、そば殻、ジェルなどは相手に合わせて変形するだけで、体圧は均一に分散しない。それがこれらの素材の欠点だ。
折り重ね枕がまくらの理想ではないが、1個で広範囲な試行ができるのがメリットだ。
(2017/7/15追記)
下は14年前のムアツまくら。上は最近のムアツまくら(西川ベーシックタイプ)。
昔のムアツまくらは単なる平板だったが、ムアツベーシックはいろいろ調整できる。しかし頭に見合わず、結局使わなくなった。
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