ワークマンは丈夫な衣料品を提供する硬派なメーカ。作業着のイメージがあるが、耐久性、機能性が求められるスポーツや趣味に適した商品を安価に提供する。今回は、そんなワークマンの防寒着を、軟弱代表のユニクロと比較する。
外観
対象はフード付き防寒着で、黒のMサイズ。以後左ワークマン、右ユニクロ。
ワークマンの生地はゴワゴワしている。これはTPUラミネート(熱可塑性ポリウレタン)という水や風を通さない特殊加工のせい。簡単に破れたりしない硬派な仕様。ユニクロはダウンのパーカー。生地は軟弱だが厚みがワークマンの2倍くらいある。どちらも艶消しで安っぽさはない。
重さはワークマン850g、ユニクロ750g(いずれも実測)と、同じくらい。ユニクロが100g軟弱だが、どちらも重い感じはない。
裏生地。ワークマンはややざらざらした硬派の感触。ユニクロには軟弱なツヤがあってツルツルしている。
裏ポケットはワークマンが胸ポケ2つ(左右1つずつ),ユニクロは胸ポケ1つのほか,裾付近に1つある。
ワークマンは衿の裏に「フェイスガード」という硬派な装備がある。
フード表。ワークマンはフードを被って紐で絞る硬派な仕様。ユニクロはファスナーを上げるだけでフードが閉まる仕組み。簡単でよさそうだが、首元に隙間ができ強風で頭からフードが外れてしまう軟弱性がある。
フード裏。ワークマンは取り外し可能な硬派な仕様。ユニクロは軟弱な一体型。
フロントファスナー。ワークマンは2列のダブルファスナー+Wフラップ。水や空気を絶対通さないぞ!と硬派をアピール。ユニクロは1重のみの軟弱仕様だが、どちらも防水テープ加工されているためそれほど軟弱ではない。ファスナーはどちらも信頼のYKK製。
フロントポケット。どちらも防水テープ加工。ユニクロはここもYKK製。
防水テープ加工された表の胸ポケット。ユニクロには無い硬派な装備。
気密を高める裾の絞り。ワークマンにしか無い硬派な装備。
ワークマンの反射プリント。暗いところで光を当てると光って見える。夜間活動を想定したもので、ユニクロには無い硬派な装備。
ワークマンの袖口。ストレッチ素材に親指を通す穴があり硬派な仕様。
ユニクロの袖口。一応、ストレッチ素材があるが軟弱な丸首仕様。何か握ろうとすると手の平全体が出てしまって冷える。
プライスタグ
ワークマンのプライスタグ。安いが、これでも同社の防寒着の中ではハイエンドクラス。中綿は硬派なポリエステル。安物の中華製でよく見る裁縫のアラが無い。
ユニクロのプライスタグ。こちらも同社防寒着の中ではハイエンドクラスの商品。値段が高いのは、中綿に軟弱な「ダウン」を沢山使うせい。
ワークマンのプライスタグに書かれた能書き。硬派な性能と機能性をアピール。
着心地
ワークマンは硬派な着心地。生地が硬くゴワゴワした印象で、動くたびにガサガサいう。フードをかぶると、耳と擦れてゴソゴソいう音が大きい。着心地は決して良いとは言えないが、風雨や雪に正面から突っ込むようなハード使い方ができる。
ユニクロは軟弱で着心地が良いが、モフモフに着ぶくれして腕や胴が太くなる。用途は日常オンリー。水に弱く、ハードな使い方は考えられない。中身が軟弱なダウンなので普段から気を使う。
保温性は似たようなもの。布地自体の断熱はダウンをたっぷり使ったユニクロが優れるようだが、ワークマンには隙間を作らない特徴があるので互角に戦える。どちらも防寒の目的に対して満足いく性能を発揮する。
結果
着心地が良くて軟弱なユニクロ、防寒互角、硬派でお値段半分のワークマン。
衣料品は機能だけでなく、ファッションやライフスタイルを演出するアイテム。ワークマンは硬派な男のイメージを演出できる。これに対し、ユニクロはデリケートで取り扱いに気づかいが要る軟弱なアイテムだ。
軟弱なダウンの取り扱い
ダウンは洗濯機に放り込んで洗うわけにいかない。ダウン用洗剤で温水手洗いするしかないが、得体の知れない洗剤をぶっつけ本番で使うより、G-510が安心。G-510は万能に使える界面活性剤[1]。
ダウンは汚れると面倒なことになるので、普段から汚さないように注意したい。
<参考購入先>
ダウンジャケット
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ユニクロ