マルチOS環境が必要なとき、パーテーションを切ってソフト的に切り替える方法がある。何度かトライしたが環境構築が難しかった。ここはHDDを物理的に交換するのが最も簡単だが、そこには意外な落とし穴がある。
PCのフロントパネルからHDDを差し替えて使えるPC内蔵形のリムーバブルケースが市販されている。HDDを直接交換するものと、HDDをリムーバブルケースに入れてそれを交換するものがある。
信頼性の低いリムーバブルケース
HDDを差し替えを繰り返すと接点が摩耗して接触不良が出やすくなる。市販の商品を見ると、この部分に繰り返し信頼性のある部品が使われていない。
オウルテックの商品を使った結果は、うまく認識しなかったり、アクセスでエラーが出たり、とにかくラブルが多かった。
原因は、接点の摩耗による接触不良、HDDの故障(脱着の衝撃がHDDの寿命を縮める)などいろいろ考えられる。特に電源を切ってすぐ(ディスクの回転がまだ止まらないうちに)脱着すると壊れやすいことは確かのようだった[1]。
オウルテックのHDDカートリッジを運用して私が出した結論は、使い物にならないだった。
写真は2001年に販売されていたオウルテックの商品。ファンが付いているものは音が問題になる場合がある。カートリッジ式は奥行寸法が長くマザーに干渉することがあるので注意。
この商品の弱点は、信頼性の低いコネクタの接点だった。
このようなカートリッジでも、NASやサーバー用途でHDDが故障した時だけ交換する。そんな使い方なら問題ないと見られる。
結論
ソフト開発等で、OSのスイッチが頻繁に必要な場合、HDDの物理交換はやめたほうがよさそうだ。
但し、接点にコンタクトオイルを塗れば接触の信頼性を良くできるので使えるかもしれない[2]。
ここはやはり、HDDをPCに内蔵してMBM[3]やシステムコマンダー(現在絶版)などのOS切り替えソフトを使うのが、一番安全のようだ。
<関連商品>
リムーバブルケース
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<参考文献>
3.MBM 2TBを4台までという制限があるので注意ください