本棚に本を載せていたら、棚が数センチもたわんでしまった・・そんな経験はないだろうか。重みで板が曲がって元に戻らなくなる現象をクリープという。棚のほとんどがMDF(木材の繊維を樹脂で固めたもの)。これは最もクリープしやすい材料である。
本棚に求められる強度
本の重量は意外に重い。棚板1枚当たり、30~40kg くらい見ておく必要がある。
この荷重に耐え、クリープが起こらない棚板は、厚さ18mm以上の無垢材か集成材になる。ところが、この条件を満たす天然木の本棚は少ない。
本棚はスチール製が理想だが・・
棚の材質を「鉄」するとクリープの心配がない。強度も木材とは比較にならないほど高い。
家庭で使えるスチール本棚の候補にルミナスのテンションラックがある。比較的安価でフレキシビリティに富み、天井突っ張りすることで転倒防止も対策できる。
しかし、スチールラックには次の問題がある。
1.室内使用で錆びしまう
2.棚板の摩擦が低すぎて本がすべりやすい
1の問題はクロムメッキの品質がよくない為に起こるもので、ルミナスに共通する問題点。1年くらいでサビが見え始め、次第にひどくなって見るに耐えない外観になる[1]。
写真は錆が出てきたルミナスのポール。クリアコートされているというが全然対策になっていない。
この問題は、後述の関連記事2で紹介する透明防錆塗料を塗っておくことで改善できる。
2の問題(すべり)は棚の面がワイヤーになっているのが原因。ここは1.0~1.5tくらいの透明のビニールシートを敷くことで改善する。薄い本やCDのようなものが隙間から落ちるのを防ぐ役目もする。スチールラックにビニールシートは必須といえる。
スチール製本棚の候補
本棚に適したスチールラックはアイリスオーヤマやルミナスが候補になる。防錆塗料[2]とビニールシートを併用することで上記の問題点をクリアして丈夫で劣化の心配がない収納棚になる。
ルミナスは本棚には奥行き34cmのテンションラックが適しており、MDの型番で市販されている。これはディバイダ、サポート柵、円形アジャスターなど必要なものがすべて揃ったセットで、旧TEシリーズのように後からオプションを追加する必要が無い。
付属のディバイダはメーカ写真を真似せず天板から吊り下げる形で付ける。サポート柵も間隔が広い棚には上下に必要。
同じサイズをまとめ買いするといろいろ融通が効く。例えば7段のテンションラックを4台購入し、真ん中のポールを共有して6段2列の千鳥配列にすると、1台分の部品が余るのでもう1台つくれる。
そのほか、業務用のスチール本棚を選ぶ手もある。最近では落ち着いた色もあるようだが、ワイヤーシェルフより一般に高価である。
ガラス戸付きの本棚について
ゴージャスなガラス戸付き本棚はインテリア商品。ゴージャスな百科事典や、置物を入れて飾っておくものだ。
本棚に扉は不要。必要なものがすぐ取り出せない本棚は、飾り棚と同じである。
実例
写真は我が家の玄関納戸にあるテンションラックで、真ん中のポールを共有して千鳥配列で組んである。これにより、本の倒れや落下防止の柵が左右両端だけで良くなる。
ワイヤーシェルフの通気性の良い特徴を生かして布団ラックやシューズラックも作れる。通気性の良いワイヤーシェルフは靴の収納に最適。
写真の例では最下層がシューズラックになっていて、シューズフォルダーで収容力を倍加させている。
湿気の多い靴を箱の中に閉じ込めてしまうゲタ箱(シューズボックス)は間違った収納の代表と考えている[3]。
<参考購入先>
ルミナス テンションラック 棚のすべり止めと防錆して使えば一生使える頑丈な棚です
ルミナスパーツ 随時いろんな商品が追加されています。ラックに敷くシートも種類が増えました
ゴムプラハンマー スチールラックの組立分解にプラスチックハンマーは必須です
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