クロームメッキの光沢を10年以上美しく保つ~新発見!透明な錆止め コーティング剤

 クロームメッキやアルミの光沢表面は綺麗だが、放っておくと次第に錆びてしまう。これをなんとか綺麗なまま維持できないか。「透明な」錆止め塗料はないものか。長いこと探し求め検証実験を繰り返してきた。そこで発見した究極の塗料をご紹介する。

 

透明錆止め塗料の候補

 今回集めた候補は次の通り。

ラストボンドSG(2液性無溶剤型エポキシ樹脂 エヌシー商会 6,000円/kg)
シラグシタール(常温ガラスコーティング剤 テクノトレード  23,000円/kg)
メルドス(自然塗料 リボス 4,800円/L)
ワセリン
ローバルα(亜鉛メッキ塗料 3,000円/kg)

 ラストボンドSGはエポキシ系の防錆専用塗料という。リボスの自然塗料やガラスコートは元々防錆用途ではないが、過去の経験から効果が期待できるので候補にした。

 比較のため、ワセリンとローバルのジンクリッチ塗料(薄塗り)を入れた。

 

防錆効果の検証実験1

 実験方法はよく磨いた鉄板にサンプル塗料を塗布して、よく乾燥後、雨滴の当たる屋外に暴露しておく。
 写真のテストピースに塗布したサンプルは左から

 LBうすめ:ラストボンドSG(溶剤で希釈して薄塗)
 LB:ラストボンドSG(原液厚塗)
 GS:シラグシタール
 MH:メルドス)
 ワセリン
 ローバルα

である。2012年7月末に暴露を開始した。

鉄板を使って各種透明塗料の防錆効果を実験した結果 

 

実験1のまとめ

 実験結果をまとめたものを次に示す。

表1.実験結果

塗料 2週間後 1ヵ月後 3ヵ月後
ラストボンドSG(薄塗) ×
ラストボンドSG(厚塗) ×
常温ガラス塗料
自然塗料
ワセリン ×
ジンクリッチ塗料

 

 自然塗料は酸素と反応して固まるので錆び止めに有利。硬化後はロウに似た被膜を作って水を遮断する。その防錆効果はローバルなどのジンクリッチ塗料に匹敵するようだ。ただし、茶褐色に変色し、皮膜が柔らかい欠点がある。

 常温ガラスコートはいろんなものに塗布して汚染防止に使える塗料だが、今回防錆にも優れた効果を発揮することを確認できた。

 ワセリンは水分をシャットアウトする効果により錆びを防止する。一時防錆用途に使えるようである。

 ラストボンドは期待はずれ。一部でも錆びるとそこから下地に潜り込む形で錆が広がっていった。

 

 

防錆効果の検証実験2(2019/2/11追記)

 自然塗料を中心に防錆実験をしてみた。集めた塗料はエシャ、オスモ、プラネットカラーから透明色ばかりを11種類。

 実験方法は実験1同様、よく磨いた鉄板にサンプル塗料を塗布して雨滴の当たる屋外に暴露しておく。期間は2018/12/13から60日間。

 

各種透明自然塗料を塗った鉄板

実験前のサンプル(2018/12/13)

屋外に60日間暴露した結果

屋外暴露60日後(2019/2/11)

 その他、自然塗料は乾燥後もべたつく場合があるので、乾燥後のべたつきについても別途調べた。

 

実験2のまとめ

 実験結果をまとめたものを次に示す。

表2.自然塗料の実験結果

  硬化時間 粘度 透明度 べたつき 防錆 備考
ESHAクラフトオイル 普通 × 屋外で多少変色する
ESHAクリアオイルラピッド 普通 ★お勧め★

リボス アルドボス

普通 艶消し

オスモ420

普通 × 完全艶消し

オスモ701

普通 × 完全艶消し

オスモ1101

普通  

オスモ3101

普通 極高  

オスモ4001

遅い 極低 ◎(無色) 溶剤のように薄い

オスモ4006

遅い  

プラネット ハードクリア

普通  

プラネット グロスクリア

普通  

 

 防錆効果は期待通りだった。塗料が半透明のものは乾燥後艶消しになり、光沢のある金属面に塗るとムラが目立ちやすいこともわかった。

 この実験で、粘度が低く透明でべたつかない理想の塗料が見つかった。自然塗料の中では、ESHAクリアオイルラピッド がベストである。

 

結論~使える防錆塗料はこれだ!

 

1位:自然塗料 (エシャ クリアオイルラピッド 2,500円/L~ )

防錆に使える自然塗料の決定版。屋外でも使えるが、硬度が低いため傷つきやすく、紫外線で変色する。

主な用途

・金属の防錆保護。クロムメッキや金属表面に塗布することで優れた防錆効果を発揮する[1]
・木材表面の改質保護。との粉を併用すると水の染みない理想的な皮膜が作れる[2]

 

2位:シラグシタール(常温無機ガラス塗料  23,000円/kg)

 常温でガラスのように堅牢な皮膜を作る商品。基本的にありとあらゆる部分に使える。屋外でも十分もつ。高価なのが難点。

主な用途

・木材表面の改質保護。アルドボスなどの透明自然塗料とほぼ同じように使える。
・水垢や石鹸カスで汚れやすい浴室内装、石材、タイル目地の汚染保護。
・屋外の金属の防錆保護。クロムメッキや金属表面に塗布することで優れた防錆効果を発揮する。
 クルマのコーティングに使うことでプロと同じかそれ以上のコーティング皮膜の形成が可能。
・壁クロス(紙)の水滴付着による変色防止。

 

 防錆効果で見るとシラグシタールがベストだが、高すぎて使えない。実用的には自然塗料をメインに使っていくのが良いだろう。以下に具体的な施工方法をご紹介する。

 

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施工方法

 スポンジなどに染み込ませて塗るだけ。金属面に対しては灯油(ペイント薄め液)で2倍に薄めて塗り、15分くらい後ふき取る。

 ペイント薄め液で希釈してスプレー塗装もできる。道具はハケよりスポンジの小片+ゴム手袋が使いやすい。

 2時間くらいで硬化が始まり、24hrで利用可能になる。

 金属面に厚塗りすると塗膜の変色が目立って汚く見えるので注意。

 

水周り

との粉を塗布した水回りの木製カウンター 水のかかる木部は「との粉」で目止めしてから塗る。

 これにより、ほぼ完全な防水皮膜を作れる[2]

 

 

余った塗料の保管

 自然塗料は空気中の成分と反応して変質したり硬化が進むので、空気が最小になるよう、小瓶に小分け充填して保存する。

保存容器に小分けした自然塗料 容器は塗料保存用に作られたMrスペアボトルが使いやすい。いろんなサイズのものを揃えておくと便利。80ml以上はペットボトルが便利に使える。

 

 

 

実例

との粉で目止めして自然塗料で仕上た木製のキッチンカウンター キッチンカウンター。との粉で目止めしてから自然塗料仕上げ。水濡れに強い皮膜ができる。

 

自然塗料を自転車の鉄部に塗布した例 自転車のアルミ、鉄部に自然塗料を塗布。外観がほとんど変えずに錆を防げる。但し傷が付けばそこが錆びてしまう。

 屋外は亜鉛メッキ塗料の方が長持ちする[3]

 

自然塗料で防錆処理して10年経過したルミナスのスチールラック 2008年に導入したルミナスのスチールラック。自然塗料で防錆して10年になる。錆びやすい商品だが、当初の光沢を維持している。

 

 

 

<参考購入先>
エシャ クリアオイルラピッド 金属面の保護に使える透明防錆塗料の決定版です

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