蛍光灯をLEDに置き換えると暗くなる!?~スパイラル蛍光灯をLEDに換えてトクをする

 「LEDに替えたら暗くなった」以前良く聞かれたが、今は明るくなるケースが増えた。より低いW形で交換前と同じ明るさになるなら、従来メリットがないとされてきた電球の置き換えが有効かもしれない。従来の電球と同じ明るさが得られるLEDのW形を実測で調べてみた。

 

なぜ明るくなるのか

 180度を超えて広がらない照明器具の電球を、同じW形のLEDに替えると明るくなる。これは明るさが「全光束」(全方向の合計値)で評価される形に変わった為。ほぼ180度広がる白熱電球と全光束が同じ、ということは、光が集中しやすいLED電球の方が明るくできる。

 

経済的なメリット

 同じ明るさをより少ないW形で達成できるとなると、長寿命のスパイラル形蛍光灯でもLEDに置き換えることで経済的なメリットが出てくる。

 例えば100Wのパルックボールプレミアを60W形のLEDに置き換えできるなら、購入価格が大差なくなり、消費電力半分、寿命4倍となって経済的に十分メリットのある置き換えができる。

 

同じ明るさになるLEDのW数を調べる

 置き換えたとき同じ明るさになるLEDのW形を調べるため、デスクライト、ダウンライト、スポットライトの3種にLED電球を付けて照度を測ってみた。

 

実験道具

 照明器具のデフォルト電球はどれも100W形で、デスクライトは白熱電球(Newユーランプ)、他はスパイラル蛍光灯(パルックボールD25形)である。置き換えのテストに使うLED電球はアイリスの広配光タイプ60W形(LDA10N-G-V7)と40W形(LDA6N-G-V6)の2種を用意した。

 

実験結果

デスクライト

 電球は白熱電球のみ新品、あとは使用400hr以内の比較的新しいものを使用した。測定点は器具端を基点に0°(直下)50cmと、45度50cmの2点とした。ダウンライトとスポットライはLED電球が付くよう事前にガードを外してある(詳細は関連記事1参照)。

 デスクライトの電球を変えて照度を測定した結果

 デスクライトは100W白熱電球を60W形LEDに代替できる。直下は大差なく45°が大幅に改善されるのでLEDの方が明るく感じる。白熱電球は100W形スパイラルより少し暗いが、電球の青色コーティングが要因の一つとみられる。

 明るさからいえばスパイラル蛍光灯が一番だが、点灯後30分間明るさが安定せず一時的に600lxまで落ち込む現象が見られた。読書や学習では点灯直後から照度が安定するLEDの方が良いかもしれない。

 

ダウンライト

 ダウンライトの電球を変えて照度を測定した結果

 ダウンライトは100Wスパイラル蛍光灯を40W形のLED(アイリスの広配光)で代替できる。直下は若干暗いが45°の値が等しいため体感的にあまり変わらない。我が家でダイニングエリア天井4個の100W形スパイラルを40W形LEDに変えた結果は同等に感じられた。

 

スポットライト

スポットライトの電球を変えて照度を測定した結果

 スポットライトは100Wスパイラル蛍光灯と40W形LEDがイコールと考えてよいようだ。スポットライトに光が広がる電球を付けるとロスが多くスパイラル蛍光灯はかなり暗くなってしまう。蛍光灯の0°直下は暗いため45°と値が逆転している。

注:各照明器具でテストに使った電球は同一のものとは限らない。実験に使った100W形スパイラル(パルックボールプレミア)は点灯後30分間明るさ不安定のため、30分以上置いてから測定を行った。測定誤差はバラツキ含め±100lx 。

 

まとめ

 以上の結果から、100W形の白熱電球が付くフード付き照明器具の場合は60W形広配光LED、100W形スパイラル蛍光灯が付くスポットやダウンライトではアイリスの40W形広配光LEDで概ね同じ明るさが得られることがわかった。

 「100W形が40W形で代替可能?そんなバカな」

と思うかもしれないが、アイリスのLEDはスペック以上に明るいようだ。別途パナソニックや東芝のLEDでテストした結果は大体において100W形スパイラル≒60W形広配光LEDの関係だった。

 またLEDには広配光より光が広がる「全方向」形がある。これをスポットやダウンライトに付けると1ランク暗くなってしまうので注意してほしい。LEDの配光は広ければ良いというものではなく、器具に適したものを選ぶ必要がある。

 

光源の色と明るさの感じ方

 実際にLEDに置き換える際は光源の色に注意したい。下のグラフは各種光源の色温度と、その逆数を取ったもの。逆数を取ると光源が等間隔に並び、人間には色の変化が一定に感じられるという(Wiki)。

各種光源の色温度と、その逆数を取った結果のグラフ

 同じW数でも色温度によって明るさが違って見え、電球色が最も暗く、昼光色が最も明るく感じられる。太陽の光で言えば、左から右に向かって夕暮れ時から日中正午の光源に相当する。物の色が一番自然に見えるのは「昼白色」になる。

 現在、市場のLED電球は電球色、昼白色、昼光色の3種類が主流になっている。パナソニックは両端(電球食と昼光色)がメインの不思議なマーケティングをしている。

 昼光色は日中のオフィスや作業現場に適したもので一般家庭の夜間室内照明に適しているとは思えない。電球色も従来の電球を忠実に模倣する必要はなく、一般家庭ではより明るく見える温白色が適当ではないだろうか。一般家庭向けは温白色~昼白色が主流となり、昼光色や電球色は業務用となるのが本来あるべき姿に違いない。

 

<参考購入先>
アイリスの広配光LED 電球やスパイラル蛍光灯の置き換えはアイリスがイチオシ。配光が理想的で他社よりワンランク上の明るさが得られます
照度計 照度の測定と電球の評価に欠かせない道具です
T型 LED ガードに干渉せずスパイラルと置き換えできます
スパイラル蛍光灯 まだまだ使えます

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