写真はわずか6か月(800時間程度)で切れたLED電球。100W型、寿命30,000時間、アマゾンで6個セットで売られていた商品で、値段は1個あたり500円。国内製品の1/3以下。今回はこの電球を分解して切れた原因を調べてみた。
この電球を使っているところは天井埋め込み型のダウンライト。全部で6か所ある。カバーがついていて密閉に近い形になっているので、熱が寿命に関係した可能性が高い。
分解
分解してみる。LEDはアルミの皿を介して本体に放熱する仕組み。本体の根元は樹脂で覆われたアルミで出来ている。沢山のLEDが直列で繋がっている。
中身を取り出してみたところ。基盤はショートしないようテープで巻いてあるだけの簡単な構造。中でグラつかないよう、1ヵ所シリコンで止めてある。
テープをはがしたところ。4つ足の部品は整流ダイオード、この隣にある安定化電源らしきICと、抵抗の間がコゲている。どうやらこのあたりでアークが飛んだ模様。
具体的に何処と何処がショートしたのか、判然としない。コンデンサーは105℃品が使われており、特に問題はない。たまたまハズレだったのか。
裏面。パターンヒューズが切れている。火事にならずに済んだのはこのおかげ。
同社には60W型の製品もあるので買ってみた。ずいぶん大きさが違う。値段は1個あたり550円。100W型よりちょっと高い。
消費電力の実測値はほぼスペック通り、60W型が8.4W(公称8W)、100W型が9.1W(公称9W)だった。100W型との消費電力差は1Wしかなく、明るさも1割程度しか違わない。
密閉型の照明器具は熱がこもりやすいので、消費電力が少ない60W型の方が長持ちするだろう。
結論
原因は安定化電源らしきICの印象。1年保証があるので聞いてみたら返金対応だった。過去、4万時間もつと称するLED電球が1/10に満たない時間で切れたのを経験した[1]。LED電球の寿命はLEDではなく、中の部品で決まる模様。
それでも1個500円だから十分安い。6年前、このタイプのT型はとても高価で1個3000円くらいした。それが能書きの半分にも満たないうちに切れたら怒れるが、500円なら気にならない。
中華製なので品質はそれなりだが、ハズレは1年以内に切れるだろう。ちょっと多めに買っておいて、切れたら返金してもらうのが良さそう。
同型の蛍光灯型電球(パルックボールなど)に対しては値段半分以下、消費電力半分なので、もう蛍光灯型を使う理由はない。
最後に、室内の電球の色は「昼白色」で統一をお勧めする。電球色は見た目に暗く、昼光色は青っぽくて夜間照明には不自然である。
<参考購入先>
LED電球 購入した電球です
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