5千円の機械時計はロレックスを超えるか~ひぶ朗でタイムグラファー

ひぶ朗という機械式時計の歩度測定ソフトがある。このソフトを使うと高価なタイムグラファーが無くても自宅で手軽に進み遅れを測ることができる。但し実際に測定するためには別途振動ピックアップが必要。ネット上には圧電素子を使った自作記事が多く見られ、私もこれを参考に作ってみた。

大抵の材料は100均で揃う。主要部品は圧電素子とプリアンプだが、これは先人たちのように防犯ブザー(キャンドゥ取扱)とボリュームアンプ(セリア取扱)を使う。防犯ブザーを分解すると圧電素子が手に入るので、これをボリュームアンプの入力(ミニプラグ)の線を切って繋ぐだけ。あとはボリュームアンプの出力をPCのMIC IN※に繋げばよい。

※注意:LINE INではゲインが足りないので増幅できるMIC INの端子を利用する。但しPCのMIC INはプラグインパワーの電圧がかかっているためアンプと繋ぐとショートする。大抵問題ないが、接続はあくまで自己責任で。

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 回路で必要な増幅ゲインは60dB以上。これに対しPCのMIC INは20dB、ブースト併用してもせいぜい50dBなので別途プリアンプが必要になる。MIC INはS/Nが悪くブースト機能はノイズごと増幅するようなので、必要なゲインを外で確保してLINE INに入れる構成が望ましい。
 圧電素子は一種のコンデンサ。ハイインピーダンスで誘導ノイズが乗りやすいためノイズ対策が必要になる。圧電素子からアンプまでの接続を極力短く(2cm以下にする)するか、シールド線(マイクロホン用ビニールコード等)で繋ぐ。プリアンプも100均の間に合わせでなくオペアンプを使って差動で受けるか、チャージアンプにすべきだが今回ここまで凝らない。

追記:ボリュームアンプの出力はBTLなのでそのままPCに接続すると問題があることが判明。上記はマネしないでください!

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写真は手持ちの材料を適当に組み合わせて作ったもの。圧電素子はケースに厚手の両面テープで貼付けてある。ケースは100均の透明アクリルCDケースを利用。シルバー塗装してある。ケース側面下の穴は出力ジャックに繋がる。M6のネジとL字アングルで時計を固定し、いろんな姿勢で歩度を測ることができる。

電池駆動なのでスタンドアロンで動作し、ミニジャックにイヤホンを繋ぐと音のモニターできる。ハイゲインなのでノイズに敏感。アンプのボリュームMAXで使い、シールド線を使うことで誘導ノイズはほぼ問題なくなるが、固定電話など思わぬ機器がノイズ源になることがある。

 

seiko5最初の実験体はセイコー5。数日前にアマゾンで購入。お値段は5千円台。加飾の無いオールシルバーのデザインは黒のスーツによく合う。コストパフォーマンスは飛びぬけて高い。

誤差を知る為購入してから毎日JSTと比較しているが、進み遅れが小さすぎて判然としない。

 

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 ひぶ朗で歩度を測ってみると見事に水平一直線。左は文字盤下、右は9時位置下。他に裏返したり、6時位置下などやってみたがどれも似たような結果で姿勢差がみられない。たまたまアタリを引いたのか、これが普通なのか。わからないが、セイコー5は昔から大量に作られ品質が安定している模様。
 トゥールビヨンは姿勢差の課題を改善するために考案された機構といわれるが、そんな複雑なものを使わなくても姿勢差をほぼ無くせることをこの時計が証明している。現代の工作機械の精度向上が機構の課題を克服してしまったのかもしれない。

 

DSC0025401 左は4千円台の雑貨時計(ジャラガー)とその歩度。グラフは文字盤上と3時下。普通はこんなもんでしょう。姿勢差のある時計は姿勢を変えると出てくる音も変わる。セイコー5とわずか千円差だがモノのつくりはおもちゃ同然。

 

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動作環境によってひぶ朗が正しい結果を示さない場合がある。このことはループバックテストで確認可能。パソコンの音声出力をMIC INに繋ぎ、Wave Geneで6Hzのパルス信号を出力して下のような結果になればOK。歩度調整する場合は事前に確認しておくことをお勧めする。

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<参考購入先>
セイコー5 コストパフォーマンスの高い時計です
マイクロホン用ビニルコード 圧電素子とアンプの間に使います
Rational001 半永久的に変質しないフッ素オイルベースの時計用オイルです

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