洗剤の選び方と使い方

 年末は大掃除に備え洗剤がよく売れる。用途別にアレコレ買うと思わぬ出費になることがある。そこで今回は洗剤を整理してみた。およそ、洗剤と呼ばれるものは次のどれかに分類される。性質と用途を押さえた上で、必要なものだけを購入したい。

 

1.界面活性剤

 石鹸、マジックリン、キュキュット・・など非常に多くの商品がある。ほとんどの洗剤がこれといっていい。汚れに浸透して包み込み、素材から浮きあがらせる。用途別に売られているのは要求される濃度が違うため。
 特性(イオン性)によって性質に違いがある。洗浄剤には陰イオン系と非イオン系が主に使われる[1]
 手荒れが問題になりやすい台所用は中性が多く使われる。中性のため洗浄力は控えめ。

 

2.酸・アルカリ洗剤

塩酸(サンポール)、重曹、炭酸ソーダ、クエン酸、アルカリ電解水(激落ち君)など。界面活性剤では落ちない汚れを除去できる。汚れに応じて次のように使い分ける。これら洗剤の効果は温度に比例し高まる。

油汚れ、皮脂=アルカリ
石鹸カス、水垢、尿石=酸

 一般にアルカリは重曹<炭酸ソーダ<水酸化ナトリウムの順になる。酸はクエン酸より塩酸の方がずっと強い。アルカリ電解水は0.2%水酸化ナトリウムの同等品とされる[Wiki]

 クエン酸や炭酸ソーダは5%程度の水溶液を作りオールプラスチック製のスプレーボトルに入れて使うと便利。表面ではじいて水滴になってしまう問題は、後述するように界面活性剤を少量添加することで改善できる。これらの酸アルカリ剤は界面活性剤では取れない汚れを効率よく落とせる。

 アルカリ洗剤は手荒れする。連続して使う場合はゴム手袋をしないと肌がガサガサになってしまうので注意。
 クエン酸は糞尿の消臭にも大変良く効く。トイレやペットの道具などにどんどん使っていこう。

 酸アルカリで洗浄したら最後に中和洗浄するといい。特に酸を使った場合は重曹を吹いておくと残留成分による錆などの害を軽減できる。アルカリが手に付くとヌルヌルになるが、クエン酸で洗うとそれがスッキリとれる。

 

3.漂白剤

除菌漂白に利用。酸素系と塩素系がある。

酸素系:ワイドハイターなど。主な有効成分は過酸化水素。

 過酸化水素の酸化作用で除菌漂白する。性状は液体と粉末(過炭酸ナトリウム)がある。
 効き目穏やかで失敗が少ない。効果は温度に比例する。無駄なく効果的に使うためにお湯で使う。お風呂の残り湯にキャップ2杯程度入れて洗濯時に吸水して使うようにすると風呂と洗濯機の両方を常に綺麗に保つことが出来る。

塩素系:ハイター、キッチンハイター。主な成分は次亜塩素酸ナトリウム+水酸化ナトリウム。

 「キッチンハイター」はハイターに界面活性剤を添加したもの。非常に強力。皮膚をはじめ有機物を溶かす。細菌の細胞を破壊するので黒カビを消滅できる。5~10倍に薄めてスプレー式ハイターの代わりに使える。

 原液の扱いは要注意。ハネた液が木綿や麻の服につくと薬焼けして台無しになる。合成繊維の服を着て保護メガネを付けて扱う。薄い溶液でも濡らしたまま放置すると塩素ガスが発生しステンレスを腐食させる。

<Tips>
 塩素系の洗剤でボトルを洗った場合、しっかりすすがないと飲み物の味がおかしくなる。上述したクエン酸水溶液で中和洗浄すると完全なすすぎができる。塩素系洗剤が多く残った状態でこれをやると塩素ガスが多く発生するので注意

 

4.溶剤

 アルコール、石油系溶剤

 脱脂洗浄剤。素材を侵しやすいため、素材に応じた使い分けが必要。金属などの激しい油汚れに有効。
 脱脂の強さは概ね次の順番になる。

アセトン>ラッカー薄め液>ペイント薄め液(灯油)>イソプロピルアルコール>エタノール

 揮発性の弱いペイント薄め液(灯油)はシールやテープなどを剥がすのに有効。除草にも使え、当サイトで過去に紹介してきた。金属など硬いものは灯油と超音波洗浄の組み合わで非常に綺麗になる。

 

お勧めの洗剤

 私のお勧めは界面活性剤の原液を入手して希釈して使う方法。コンタクトレンズから換気扇の油汚れまで、すべての用途を1本で賄うことができる。そんな商品の一つにゲイロードのフォーミュラG-510がある。成分はごく普通の非イオン系界面活性剤で、余計な添加剤を含まないことが評価できる。業務用に幅広く使われているようだ。

DSC01296a G-510原液1Lボトル。色は茶褐色。匂いはあまりしない。希釈倍率は買うと付いてくる取説を参照。概ね、ガラス:100倍、住まい一般:40倍、洗浄:20倍、油汚れ:10倍が目安。

 1Lボトルを10倍希釈すると約220円/Lなので、10倍以上薄めて使えば市販の洗剤より安い。あらかじめ10倍希釈液を作っておくと便利。

 

 

<G-510参考レシピ>

クエン酸水:水400cc+クエン酸20g+G-510 5cc
アルカリ水:水400cc+炭酸ナトリウム20g+G-510 5cc
一般洗浄:水400cc+ G-510 20cc 一般洗浄用
家具、電化製品(拭き取り不要):水400cc+ G-510 10cc
高圧洗浄機(ケルヒャーフォームノズル):G-510 タンクに原液入れて2倍に薄めます
コンタクトレンズの洗浄液:G-510 20倍希釈液+塩素系漂白剤1% 目に入れて刺激を感じる場合はクエン酸水で中和洗浄します

DSC01307b 酸、アルカリ、界面活性剤の3つを揃えておくとほとんどの汚れを効率よく落とせます。

 G-510は10倍希釈液を写真のような大き目のタンクに用意し、それをスプレーボトルに入れて用途別に希釈して使います。
 酸アルカリはオール樹脂製のスプレーボトルに作り置きし、赤、青などの印をつけておきます。

 

DSC01411a 週に一度、水道の蛇口にクエン酸水をスプレーして放置するとカルシウムが付かずいつも綺麗に保てます。写真は緑青の発生防止に亜鉛メッキ塗料をコートして、さらにクエン酸水のメンテを続けているもの。

 

(2016/12追記) G-510は汚れ落ちがいいうえ、拭き取った後が非常に綺麗です。左の写真は20倍希釈液で拭いた洗面所のガラス。洗剤に余計な添加物を含まないため、乾くと後に何も残らない。乾拭きしなくても、そこにガラスがあるかどうか、わからないくらい綺麗に仕上がります。

 希釈倍率を変えるだけでいろんな用途に使えるので、洗剤はすべてこれに統一。今や我が家のスタンダードになっています。

 

 

<参考購入先>
G-510 希釈して使う万能洗剤。原液を買ってください
酸素系漂白剤 とても便利に使える漂白剤。私はDCMブランドの一袋80円くらいの商品を使っています
スプレーボトル オール樹脂製のスプレーボトル
丸型スプレーボトル  上の写真で紹介したスプレーボトル。とても使いやすいです
カウンタークロス 雑巾は使い捨てできるこれを。絞って拭き、絞って拭きは効率悪いです
ハンドタオル 油汚れや、埃の多いところに。ティッシュより丈夫で使いやすいです

<関連記事>
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高圧洗浄機の選び方

<参考資料>
1.石鹸百科