シリカゲルは再生して使える。しかしブルーにしたはずなのにすぐピンクになってしまった。そんな経験はないだろうか。上手に乾燥する方法と、乾燥したものを長期保存する方法をご紹介する。
準備
温調&蓋付ホットプレート
シリカゲルは熱伝導が悪いため、均一に加熱するために蓋が必要。
移し替えに使う容器
幅がホットプレートと同じくらいの角型容器。少量ならアルミホイルをホットプレートに敷き、加熱後持ち上げてもよい。
シリカゲルは転がるため新聞紙などは使えない(バラバラこぼれて酷いことに)。ジョウゴ(先端φ20mm以上)もあると便利。
保存容器
蓋つきのガラス瓶か、鉄缶。ビニール袋は湿気が透過するため保存に適さない。
大きい容器は開封のたびにたくさんの空気が入れ替わるため湿りが早い。小さな容器に小分けする方が能力を維持しやすい。
保存容器と移し替えの道具は事前にそろえて近くに置いておく。加熱後は時間との勝負。モタモタやっているとせっかく乾燥したのに湿ってしまう。移し替えの作業が最も難しいので、用意した道具を使って移し替えの練習をしておくことをお勧めする。
乾燥の手順
セットアップ
ホットプレートに平坦になるよう広げて蓋をする。蓋は完全に被せるのではなく、出てきた水分が逃げるよう少し隙間を作っておく。シリカゲルがビニールや袋に入っている場合は中身をとり出す。
100℃前後で乾燥
蓋の裏側に水滴が見えなくなるまでじっくり焼く。水滴がプレートに落ちる場合は隙間を調整するか、最初開けておく。写真は加熱中のシリカゲルで蓋を取ってみたところ。
150℃で乾燥
完全に蓋をして高温で蒸し焼きにする。5分ごとに様子を見て蓋の裏側に水滴が付いたら拭き取り、付かなくなるまで繰り返す。
(ここで焦げる場合はプレートの温調がうまくいっていません、温度設定をさげてください)
冷却
蓋をしたまま、プレートが手で触れる温度にまるまで冷やす。途中で蓋を開いて覗かないこと。
移送
プレートのシリカゲルをいったん角型容器にざっとあけ、次に保存容器に移し替える。表に出たシリカゲルは急速に湿気を吸うので手早くやる。
写真は完成した再生シリカゲル。
保管
長期保存する場合は不乾性パテ(ネオシールB-3)を蓋の周りに付けることで完全密封にできる。
利用
少量の個別包装はお茶パックの袋が便利。
シリカゲルは再生できるというが、それなりに手間とコストがかかるので少量再生は割に合わない。ドライフラワーなどで沢山使う場合に有用だ。
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