ダイエットの本質は「K点」を超えること!

ダイエットほど嘘の情報にあふれたジャンルは無い。ネットは商売に都合良く作られた宣伝サイトであふれている。本当に痩せるにはどうしたらよいのか。その理屈と実践方法を紹介する。

 

ダイエットの方法は大きく分けて2つ

 ダイエットの方法は、「長期」と「短期」があり、痩せる理屈が違う。世間ではこれが、ごちゃ混ぜになっている。どっちに取り組んでいるのか区別できてないとダイエットは成功しない。

 以後、長期のダイエットを「長期法」、短期のダイエットを「短期法」としてそれぞれの理屈をご紹介する。

 

短期のダイエット

 まずは、次のパターンを見てほしい。

 

ダイエットの理屈を示す図

図1 お昼ごはんを抜いた場合の空腹感の変化

 

 A点で朝ごはんを食べ、3~4時間もするとおなかが空いてくる。ここがB点。B点を過ぎてしばらくすると、強い空腹が訪れる(赤の矢印)。血糖値が下がり足元がふらついて

「腹へった~」

となる時間。この状態は苦しいが、それがずっと続くわけではなく、我慢していると和らぐ。そこがK点。K点から先は「お腹が減りすぎて、食欲がなくなった」状態。

 ダイエットに効果があるのは、このK点を過ぎてから、次に食事をとるC点までの時間になる。

 K点はエネルギー供給源が体に蓄えた脂肪に「スイッチ」されるポイント。口から食物が入ってこないとなれば、蓄えた脂肪を切り崩すしかない。つまり、空腹になってはじめて「痩せ」が始まる。

 ダイエットを成功させるためには、このK点からの「痩せ時間」をできるだけ長くとることが重要になる。

 ちなみに、A~Bのグリーンの時間帯は何をしても効果が無い。運動したり、食を減らすとその期間が短くなって、B点が来るのが早まるだけである。

 


 

長期のダイエット

 太る痩せるは、食事と運動のエネルギー収支で説明できる。例えば、食事によって摂取するエネルギーを Ei、運動や代謝などで消費されるエネルギーを Eo とすると、エネルギー収支Qは次のようになる。

 Q = Ei ー Eo

 Qが1日のエネルギー収支とすると、Qの長期的な平均値がプラスであれば太っていき、マイナスであれば痩せていくもの。歳を取ると太るのは、代謝(Eo)が減って気づかないうちにQがプラスになった結果。

 結局体が太るのは、消費する以上に食べるからであって、痩せるにはこの収支をマイナスにする、すなわち消費する以上に食べないよう注意していれば自然に痩せることができる。

 

 この方法はQが定常的にマイナスになる生活を続けるだけでよい。Qがマイナスになると、常に「少しお腹がすいた状態」になる。日常的にこれを意識して続ける。

 Qは長期平均で決まるため、1日の暴飲暴食は影響しない。飲み会の機会に遠慮は要らない。

 


 

ダイエットが失敗するのはなぜか

食べれば太り、食べなければ痩せる。この単純な理屈から行動は明確なのに、多く人ができない。その理由を以下に説明する。

 

「K点」を超えていない

 ダイエットを始めて食を減らすと腹が減る。そこで、少しだけ何か飲んだり食べたりする。すると、空腹が和らぐ。

 これは全く意味が無い。「痩せ」が始まるためには、最初の図で示した「K」を超えないといけない。K点を超える。ダイエットでは、これが一つの目標になる。

 

空腹は「地獄」であることを知らない

 第二次大戦中、ガダルカナル島で極限状態を体験した人が、この世で空腹ほど苦しいのはないと語っていた[1]。空腹はそほど辛いもの、という認識が多くの人に無い。ダイエットが難しいのは「空腹」を伴うからであり、それなりの覚悟が必要である。

 

空腹時に甘いものをつまんでいる

 K点を超えるまでは苦しい。空腹感を和らげようとして糖類をとると、さらに苦しくなる。空腹時には、糖類を含まないもの(ミックスナッツ、豆腐などのたんぱく質)を食べるのが良い。お勧めは最後に紹介する。

 

ネットを参考に無駄なことをやっている

 ネットは役に立たない情報で溢れている。見分け方は、こちらの記事を参考にしてほしい。

ネットの情報は嘘だらけ!~役に立たないWebサイトがほとんどなのはなぜか

 

食後に運動をしている

 短期のダイエットでは、食べたものが胃にあるときに運動しても痩せることはできない。なぜなら、エネルギーが必要な時、消費しやすいものから順番に利用されるため。

 胃の中にエネルギー源があれば、まずそれから消費される。その結果、早くおなかが減る。「運動するとお腹が減る」これは誰もが経験すること。つまり、食後の運動ば食べたものの消費を速くするだけで、痩せることにはつながらない。

 

ダイエット食品、ダイエットプログラムに手を出す

「今なら50%引きで送料無料、さらに1か月分を無料で差し上げます!」

そんな商売が成り立つのは、原価がとんでもなく安いことの裏返し。これは基本的に売り切りでリピートは期待していない。つまり「効果が無い」と言ってるのと同じ。

ダイエットプログラムの内容は、上記した短期か長期のダイエットに沿った内容を、お金を払って管理してもらうだけである。

ダイエットは時間がかかるから、高価だと続けることができない。健康食品は「値段が安い」「入手性がよい」「続けることが出来る」の3つ揃っているものを選びたい。

そういう食品は身の回りに沢山ある。オカラ、納豆、緑茶、エノキ、海草、味噌・・これらの価格はいずれも安く、スーパーでいつでも手に入る。

 

1日3食の生活を続けている

 年齢を重ねて若いころと同じ食事を続けていると太る。歳をとると代謝が減るので1日2食でいい。1日3食とするなら、昼食に炭水化物をとらないようにする。私のお勧めをこの後でご紹介。

 

会社帰りにスポーツジム・・

会社帰りにスポーツジムへ・・なんて行動は長続きしない。会費が無駄になるのがオチだ。

運動は、お金をかけずに続けられる方法がよい。例えば通勤を利用する方法がある。例えば、電車やバスを一駅ずらして「徒歩」に置き換える。エレベータを「階段」に置き換える。これらは別途時間を作る必要がないから長続きしやすい。

 なお、ホエイプロティンを飲むと筋肉を早く付けることが出来て運動の効果が高まる。

 

矯正下着の罠

 腕や腰に巻くだけで痩せると称するものがある。矯正下着がその一つ。

 これを体につけて締め付けると、実際にその部分が細くなる。その理屈は、体の水分が移動しただけで「痩せた」わけではない。付けるのをやめれば、すぐに元に戻る。

 

ダイエットでお金が減っている

 ダイエットを始めると食費が減るから、その分お金が増ていくもの。それが逆になっている場合は、やってることがおかしいと考えてほしい。

 

結局は、空腹を我慢すること

 ダイエットとは、空腹を我慢すること。空腹を我慢せずに痩せられる、そんな都合のいいダイエットの手法は存在しない。

 


 

実践!短期ダイエット

 苦しみを伴うが、やれば実際に痩せられる。短期法の具体的なやり方をご紹介したい。 私は次の方法で1.5ヶ月間ダイエットに取り組み、体重4キロ、ウエスト4cm 痩せることができた。

1.朝夕のごはん(お米)の量をダイエット前の半分にする
 朝ご飯を減らすことでB点の到来が早まり夕食までの痩せ時間を長く取れる。お米は炭水化物(主なエネルギー源)だから、これを減らすほどB点が早くなる。

2.昼食を糖分を含まないシリアルに置き換える
 いきなり1日2食は辛いので、シリアルに置き換える。お勧めの商品を後でご紹介。

3.空腹感をミックスナッツで緩らげる
 空腹を感じた時はこれ。ちょっとかじるだけで効果がある。ミックスナッツにもいろいろある。お勧めの商品を後でご紹介。

血糖値の下がり過ぎに注意
 ダイエットでは体調管理も重要。手指が震えるなど体調に異常を感じたら我慢せず果汁100%のジュースなどを飲むといい。

 

ダイエット開始後にみられた変化

 ダイエットを始めて変化したことがある。少ない量の食事をよくかんで、ゆっくり味わって食べるようになった。また、開始から2週間は下痢気味だった。急に変化した食事内容に対し、胃腸が慣れるのに時間を要するらしい。

 

リバウンドについて

 短期的なダイエットに成功したら、長期的方法に移行する。このとき「リバウンド」が問題になるが、私の場合、食事の量を徐々に戻したので起こらなかった。
 私の適切な食事量は、おそらくダイエット前の2/3。長期平均的な量を、この値に調整することで太りも痩せもしない、収支ゼロで安定させることが可能と考えている。

 

その後の経過

(2015/9 ダイエット開始後2ヶ月)
 体重マイナス5キロ、ウエストマイナス5cm。これで目標だったBMI標準値に入った。この日から朝や昼の絶食はやめ、炭水化物だけ1/2とする食事に切り替えた。

(2015/10/1)
 体重はほぼ変化無し。ウエストはなんとマイナス7cm。リバウンドは起こっていない。ぷっくりした腹がへこみ、体形は20代の頃に近くなった。

人間ドックの結果(前回と今回の違い)

(2015/10/17)
 人間ドックの結果を受領。体重58.1キロ。ダイエットを始めた9月初旬から6キロ減った。ウエストも細り、夏に履いていたズボンがビロビロ。

 

(2016/2/23)
 とうとう体重57キロ ( マイナス7キロ) になった。明らかに痩せすぎ。食事を少し増やし、60キロ前後で長期平均的にバランスが取れるポイントを探していく。

(2017/1/1)
 リバウンドもなく、体重60キロプラスマイナス0.5キロで安定するようになった。現在の食事量がちょうどバランスいいようだ。この状態を続けてこうと思う。

 


 

参考1:ダイエットに役立つ食品と薬

 私のお勧めはオールブラン。便の嵩が増えて腸の調子が良くなる。私の場合1日最大60g。それ以上食べると消化不良で便がゆるくなり、便秘になる。砂糖が少ないので味気ない。不味いと思う場合は、砂糖入りシリアルを少量混ぜるといい。

ケロッグ オールブラン

 ミックスナッツ。食間にちょっぴりつまむだけで長時間空腹を感じない。いろいろ買ってみたが、安いものは不味い。これまで買った中では小島屋の商品が一番よかった。

ミックスナッツ

 防風通聖散。よくわからない薬だが、飲んでいると便秘が解消し腸の調子が良くなる。

防風通聖散

 シリアル、鯖缶、納豆を組み合わせた昼食の例。間食はミックスナッツ。これで自然に痩せられる。

ダイエット食の例

 

<参考購入先>
1.最悪の戦場に奇蹟はなかった 高崎伝著 多くの人が餓死した戦場の体験記です
オールブラン
ミックスナッツ
防風通聖散
ダイエット食品 やせる為ではなく、空腹をごまかす為に食べる食品です

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