ドラム式洗濯機は使い物になるか~パナソニック全自動ドラムを導入した結果

写真はパナソニックNA-LX127DL。洗剤の自動投入や温水、Wi-Fiなどがつく高級モデル。最新型ではなく1年の型落ち。古い洗濯機の処分含め26万円くらいだった。ドラム式にはいろいろ問題があるが、実際どうなのか。乾燥は使い物なるのか、しばらく使ってみた結果をご紹介する。

パナソニックドラム式洗濯機NA-LX127DL

パナソニック NA-LX127DL 導入は2025年8月

 

モノがでかい

導入して最初に気づくいたのは、モノがデカこと。どこデカいかというと、奥行。幅はいままで使ってきた縦型と変わらない。幅しかチェックしていなかったので、想定外だった。

 

洗濯機台を使うと保証がなくなる!?

導入するとき現場に来た作業員から、「洗濯機台を使うと保証無くなりますが、いいですか!?」といわれて驚いた。そういう大事なことを、当日言われても困る。台が無いと掃除や排水口のメンテができないではないか。

設置台

パナソニックのサイトを調べたが、そんなことはどこにも書いてない。本当なら返品を請求できるだろう。いずれにせよ、洗濯機台は耐荷重の高い、丈夫なものを選んでおきたい。キャスターだけのものは危険。写真のようなジャッキ付きの商品がよい。

 

斜めドラムはだめな方式か

ドラムを見ると、相変わらず斜め。ただし、角度が浅くなっている。以前、斜めドラムは洗濯も乾燥も成立しないダメな方式と書いた[1]が、角度が浅くなったおかげで使えるモノに進化している。洗濯から乾燥まで問題ない。斜めドラムがダメな方式だったのは、昔の話になった。

ドラムの内部

乾燥の出来上がりは上々。外に干して自然乾燥するより、シワなくふんわり仕上がる印象。

 

脱水できないものが増えた

ドラムの脱水はアンバランスに弱い。これは縦型に劣る。重さに偏りがある洗濯物(スポンジ枕、ぬいぐるみなど)は無理。どーしても脱水したい場合は、ダミーの錘を反対側に置き、動かないよう空間を詰めて無理やりやるしかない。このとき押さえが欲しいが、純正の洗濯キャップはゆるゆる。しっかり奥に押しとどめてくれるモノがほしい。

 

洗濯ネットが不要に

縦型では、ひもが絡みやすいブラやセーターなど伸びやすいものは洗濯ネットに入れていた。絡むのは都度方向が逆転する旋回流で洗うため。「たたき洗い」するドラムの場合、絡みにくい。ネットに入れてしまうと、かえって乾燥の妨げになるので、使わないでOKである。

 

音がうるさい

心配していた、洗浄時の振動は問題ない。問題は乾燥の音。ブーンという110Hz前後の騒音が出る。この周波数は室内の定在波と一致しやすいため増幅される(定在波かどうかは、室内を移動して音が小さくなるポイントがあることで判定できる)。ついでに天板が共振してビリつく。これはダメか!?

幸いなことに、対策手段がある。設定500でジェット乾燥の音を下げられる(標準でMAXになっている)。これで、なんとかしのげる音量になった。それでもダメなら設定801で切ってしまうことも出来る。このモデルは、いろいろ細かくカスタマイズ可能。

 

フィルターの手入れが頻繁

縦型洗濯機には糸くずフィルターがある。これは1週間に1回程度、綺麗にすればよかったが、それに該当するものが無い。あるのは排水受けだが、ザルのような構造でゴミが溜まらない。

代わりに頻繁になったのが乾燥フィルター。ここにすぐ埃がたまる。1回1mmくらいのペースで埃が積層するので、3日おきに取り除かないと乾燥能力が落ちる。積層が早いのは、フィルターの面積が小さすぎるせい。

乾燥フィルターの様子

数年後には、この奥にあるヒートポンプユニットのメンテが必要になるだろう。これは、そのときにご紹介したい。

 

最後が記憶される

操作部にたくさんのボタンがある。毎回これを、いじらないといけないのか?と思ったら、最後に使った設定をリピートする仕様。中断すると記憶されない。注意がいるのは、いつもと違う運転をしたときだけ。まあ、良くできている。

洗濯機の操作部

 

ふろ水ポンプを使えない

このモデルにはふろ水ポンプがない。あったらあったで、問題のある機能だった[2][3]。追い炊き付き電気温水器との相性も悪い[4]。経済性も低いし、まあ、無しでもいいだろう。

 

<参考購入先>
洗濯機台
洗濯キャップ

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