ピンチを使おうとしたら「バキッ」、破片が当たって痛い思いをした・・そんな経験はないだろうか。ハンガー、ピンチ、布団ばさみなどの屋外で使う洗濯用品のほとんどが1年くらいで破損して使えなくなる。長持ちする物干しグッズの選び方をご紹介したい。
1年くらいで壊れるのはなぜか
屋外で長持ちする材質で出来ていないため。大抵は PP(ポリプロピレン)もしくはPE(ポリエチレン)でできている。これらは元々紫外線に弱く、屋外使用に適さない材質。
なぜ長持ちしない材質で作るのか。それは材料が安いこともあるが、PPやPEで作れば必ず壊れて買替え需要を喚起できる。つまり、儲かるからだ。
屋外で長持ちする材質
ポリカ(ポリカーボネート)、アルミ、ステンレス合金がある。ポリカでもスプリングなど金属部分が「鉄」だとそこがボトルネックになってしまうので注意したい。
数少ないが、市販品がある。ステンレス合金の物干しグッズは大木製作所が作っている。これは買えば一生どころか子々孫々まで使える代物になっている。以下はポリカ、ステンレスの商品例。
オールステンレス製のふとんばさみ。これはまさに一生モノ。写真のように出しっぱなしにすると、風などで手すりが擦れて傷つくので注意。
写真のポリカーボネート製ハンガーはダイソーが扱っていた商品(絶版)。
ポリカのふとんばさみ( ハイパーステージワイドふとんばさみ)。なかなか見つからない珍しい商品。金属製の手すりに優しい。
持干しスタンドとパラソルハンガーを合体させる
吊り下げ式のパラソルハンガーはバスタオルなどの大物以外、ほとんどの洗濯物を掛けることが可能なため、これと吊り下げ式のピンチハンガーがあれば物干しは足りる。
そんなパラソルハンガーにも課題がある。干すとき斜めになって洗濯物を掛けにくいこと、掛けても傾斜して見た目が悪くなること、プラスチック製のため壊れやすいことだ。
この課題は、物干しスタンドとパラソルハンガーを合体させることで解決する。
ステンレスのパラソルハンガー(パール金属 H-6580)2個と、セキスイの物干しスタンド(SC-3)を合体させた例。
ハンガーが軽い力でクルクル回り、物干し作業の効率がよい。 上下2段あり大量の洗濯物を干せる。これとオールステンレスのピンチハンガーがあれば完璧。
組み立ては、パラソルハンガーの芯を抜いてスタンド嵌めるだけ。転倒防止にスタンドの上部を物干しとロープで結んでおくと良い。
パラソルハンガーの内径と支柱が合わない時は、ステンレステープ などを巻いて調整する。
物干しスタンドは室内用なのでプラスチックの部分があり、長年使っていると傷む。屋外の樹脂部品はすべて亜鉛メッキ塗料などで塗装してしまうといい。これで金属同様、長持ちさせることができる[1]。
足に樹脂キャップがついていてこれも傷んでくるので、傷んできたらイス脚CAPに替えておくとよい。
物干しグッズを選ぶときは「色」に注意
「色」は透明、シルバー、白のいずれかにする。ピンク、ブルー、グリーンなどの色を選ぶと、見た目に「貧乏くさい」「生活臭あふれる」結果になる。
室内干しや洗面脱衣場、浴室乾燥で使う物干しグッズ、インテリア用品にも同じことがあてはまる。
屋外におけるポリカーボネートの耐久性について(2018/9/16)
ポリカのふとんばさみ( ハイパーステージワイドふとんばさみ)の一つが自然破壊した(2018/6)。導入が2014年なので、約4年半もったことになる。
南側のベランダで常時日光のあたる環境だった。当初の透明度が失われている。
軒下で使っていたポリカの竿ピンチの一つが破損(2018/9)。こちらも導入後4年半くらいになる。
ポリカの物干しグッズは4年半くらいから壊れるものが出てくることがわかった。
ステンレスピンチハンガーの弱点について(2019/11/3)
10年使用したステンレス製のハンガー。奥から3列目のフレームが一部脱落しているのが解る。錆びなくても溶接が取れてしまうことがわかった。構造をよく見て選びたい。
<参考購入先>
ステンレスピンチ (洗濯ばさみ) 10個セット
ステンレスハンガー 家族4人でピンチ22個くらいが目安
ステンレス製 ハンガー 5本セット (40cm)
シリコンチューブ 5mm×7mm 1m 金属同士のスレ防止に使うシリコンチューブ。金属の竿に金属のハンガーをぶら下げると擦れて黒い金属粉が出るのでこれを防ぐ。
ステンレスふとんバサミ 半永久的に使えるふとんばさみ
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